富士山を望みつつ、トラやライオンを車中から眺めよう、ということで富士サファリパークへ行ってきた。前日から小雨がぱらつく天気で、富士山どころか霧がかかって数十メートル先もよく見えない視界不良に。
しかしこれが案外よく、幻想的な動物たちの風景を楽しむことができた。
富士山の裾野に位置する雄大なサファリ
富士サファリパークは、静岡県裾野市にある。トラやライオンなどの動物たちが放し飼いされた敷地に、自家用車で入ることができる。
入園料は高校生以上の大人は2,700円。上記の公式サイトで割引情報が載っていることがある(「埼玉県民1人まで無料」など謎の割引システムだ)ので、事前にチェックしておきたい。
霧で視界不良のデンジャーゾーンへ
というわけで富士サファリパークに到着したのだが、もう昼というのに霧で視界不良。富士山周辺ではよくこんな天候に出くわすが。
しかし大丈夫なのか。
こんな日にサファリパークとは、何かのフラグが立ったようではないか。
帰ったほうがいい気がしてきた。
しかし後ろで門が閉まったから進むしかない。
ライオンが トラがすぐそこに 滅びゆく美しい肉食獣たち
不安はすぐに吹き飛んだ。クルマの外は、霧の中に沈む神秘の野生の王国だった。
ライオンが現れた。
クルマのすぐそばにいる。
ドア開けて手を伸ばすと触れそうな距離。毛並みや息づかいまでわかる。
冷える日だったのでライオンたちも寒そう。
オスのライオンは迫力がちがう。
古くから、数多くの国で、ライオンは力の象徴として扱われてきた。
肉食獣はなぜこんなに美しいのか。
ネコのようでもある。ネコ科だから当然か。
ライオンは急速に数が減っている。アフリカではこの20年間に3〜5割に減ったという。
四肢のバルクがすごい。やはりネコではない。
アムールトラ。美しい。ライオンとはまたちがうオーラを放っている。
トラの数も急速に減っている。ライオンより深刻だ。アムールトラは個体数が500頭程度にまで落ち込んでいると推測され、絶滅の危機にある。
ゾウ サイ シマウマ シカ ここはアフリカのサバンナか
像が立ちつくす。
霧が深くなってきた。
ここはもうアフリカのサバンナなのではないか。
シマウマが草を食む。
霧の中に突然姿を現した巨大なシカも草を食む。草食動物はしょっちゅう草を食んでいるので、なかなかシャッターチャンスが訪れないという経験を積んだ。
シカは肉食獣とは違った美しさがある。神々しくもある。「神の使い」的なポジションにあるのもうなずける。
近年、牧場や水族館やサファリパークなどを好むようになり、チャンスがあれば足を運んでいる。以前はモーターサイクルなど、人が作った機械が好きだったのだが。
歳をとったからだろうか。生き物は、人が作った機械とは、くらべものにならないほど美しいと感じるのだ。