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日記

小絞りボケと被写界深度の関係を探る

カメラのF値。あるいは「絞り」について。「絞る」ことには次の2つの意味がある。

  1. レンズのシャープさが変化する。
  2. 被写界深度を深く、あるいは浅くする。

現代的なレンズは開放から十分にシャープで、1段か2段も絞ればピークに達する。つまり、シャープさのために、必要以上に絞り込む必要はない。しかし、被写界深度を稼ぎたいから絞り込む、ということがある。

被写界深度、つまりピントが合う範囲は、絞れば深くなる。しかし絞るほど、ピークを過ぎたある段階からシャープさは落ち、画像がボケたようにゆるくなっていく。解像度が落ちる。これを「小絞りボケ」、あるいは「回折現象」という。

被写界深度を稼ぎたいときは絞るわけだが、どこまで絞っても許容できるのだろうか。α7RIIIとSEL24105Gで実験してみた。

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なお、最初に書いとくと、思いつきで撮影したため三脚使ってない。被写体は風にそよぐ草。比較実験としてはいかがなものか。しかし結果は面白かったので、そのうち厳密に条件を揃えて再度、比較実験をしてみたい。

実験の概要 F4からF22まで絞りを変えつつ撮影

手前の切り株から遠くの建物まで入る構図とし、中央あたりにピントを合わせ、F値を変えつつ撮影した。

以下、中央の花、右上の家屋を切り出し、比較していく。

F4からF22まで 中央と周辺部を切り出して比較

F4

F5.6

F7.1

F9

F11

F14

F16

F22

比較してわかったこと 被写界深度をとるか解像をとるか

まずは、草花のような風で簡単に動く被写体を、しかも手持ち撮影でこんな実験しちゃいかんな、ということはわかった。中央部は、風にそよいでぶれてる可能性がある。それを踏まえた上で。

画面中央部だとf5.6-7.1が解像のピークか。F9からゆるくなりはじめるかな。でもF16ぐらいまでは使ってもいいかな。F22になるとかなり荒れる。

周辺部。絞るほどピントが合っていく。F16とF22でもけっこうちがう。

解像を重視するなら絞りはF9までにしておくのが無難か。しかし近くと遠くを組み合わせた構図で、被写界深度を稼ぎたければ絞り込むことを恐れてはならないのかも。

そういうのも頭に入れつつつ、数撃って経験値高めていきたい。

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