▼今年の手帳はレクタングルで行くぜ、という記事を書いたんだけど。
思うところあって、やっぱり以前に使っていたKNOXのプレジオに戻した。
純国産 丁寧な仕立てのバインダー

プレジオ。イタリア語で「貴重な」を意味する「Prezioso プレツィオーゾ」がその名の由来。ピッグスキンと牛革のコンビネーションで、文字通り他に類似品がない、貴重なバインダーだ。
すでに製造終了なので、そういう意味でも貴重品になってしまった。
余談だけど、ルッソとかこのプレジオとか、こだわりすぎて人気が出なかった製品がKNOXには多い気がする。
でもそこからオーセンのようなヒットも生まれるわけで、その攻めの姿勢はこれからも貫いてほしい。
仕立てがいいからずっと触れていたくなる

システム手帳のバインダーというと、高級な牛や、あるいはコードバンが人気で、ピッグスキンというとなんだかイメージ悪いのかな。
KNOXによれば、
日本が世界に誇る東京ピッグスキンを床面層からまるでコードバン仕上げのようにアプローチし、文字通り貴重なピッグスキンの新開発に成功しました。コンビネーションには同じく経年変化が美しい国産の牛革を採用。日本の素材と日本の職人技で生み出される純国産システム手帳です。
と、自信たっぷり。確かにこの革、手にしているだけで快い。
内装にも柔らかい国産ピッグスキンを採用していて、仕立てがいいから開閉がスムーズ。ずっと触れていたくなる。
コバ磨きが美しい

ピッグスキンの独特な手触りが心地よい。複雑なコンビネーションで、縫製も大変だと思うんだけど、精度が高くて歪みが少ない。

さらに気に入っているのが、コバの美しさ。
バインダーの品質は、最終的にはコバの仕上げに現れると思う。

プレジオは、コバが丁寧に磨きこまれて美しい。けっこう雑に使っているので、ダメージがあるが、それも自分の道具の証、ということで。
今度こそ 男の一冊にする
レザーにこだわった高級なバインダーでも、コバの仕上げは塗料を盛っただけ、という製品もある。そういうのは、いずれ割れてみずぼらしくなる。

ボタンは、創業100年の老舗国産メーカーによる極薄のオリジナルホックを採用したという。薄くてかさばらず、開閉の感触に節度があって心地よい。
ちょっと狂気を感じるほど、細部まで徹底的にこだわったバインダーだ。中国産の品質がずいぶんと良くなり、メイド・イン・ジャパンの優位もそれほどではなくなってしまったけど、日本メーカーが本気出したらこれほどのものができあがるのか、という感動がある。
ところで、以前に「ひとつの手帳を使いこもう」という記事を書いた。
しかし目移りしてばかりで、フラフラしているので、今度こそこのプレジオを使いこもうと決意して、この記事を書いた。
今度こそ……!