iPhoneの「ヘルスケア」アプリがiOS13で使いやすくなった

iPhoneの標準アプリ「ヘルスケア」が、iOS13でデザインを一新し、使いやすくなった。

iPhoneやApple Watchが自動的に記録したデータ(歩数や立ち上がった回数など)、ユーザーが様々なアプリで記録したデータ(体重や体温など)を一括して管理するのが「ヘルスケア」の役目だ。

健康オタクの私は、「ヘルスケア」が好きなので、今回の進化は嬉しい。正直なところ、iOS12までは使いやすいとはいえなかった。

歩数や、体重や、体温や、心拍数などは、それ自体はなんの面白みもない、膨大な数字の積み重ねに過ぎない。それを整理し、要約して、ユーザーの行動を促す動機にしようというアップルの意思を、iOS13のヘルスケアには感じるのだ。

この記事では、「ヘルスケア」がどのように進化したのかをまとめてみよう。ついでに、アップルが力を入れる機械学習により、今後のiPhoneの「ヘルスケア」がどこへ向かっていくのかも、占ってみた。

「概要」と「ブラウズ」で膨大な健康データを整理する

ヘルスケアを起動すると、「概要」と「ブラウズ」の二つのタブが現れる。

「概要」はさらに「よく使う項目」と「ハイライト」に分かれている。

「よく使う項目」は、ユーザーが自ら入力している回数が多いデータが自動的に表示されるようだ。

私のiPhoneだと、以下が表示されている。

  • マインドフル時間(毎朝瞑想している)
  • 体温(毎朝計っている)
  • 体重(毎日2度以上計っている)

「編集」から、ユーザーが任意の項目を表示することもできる。

機械学習で重要なデータをiPhoneが判断 アドバイスしてくれる

「ハイライト」は今回のヘルスケアの進化において、文字通りハイライトだ。

機械学習により、iPhoneがユーザーにとって最も重要な測定値を判断し、その情報にスポットを当てて、ハイライト画面を自動的に作成する。

私の場合はワークアウト、マインドフル時間、ウォーキング+ランニングの距離、アクティビティ、睡眠分析などが表示されていて、これが実におもしろい。

例えば「ウォーキング+ランニングの距離」だと、去年と今年の1日あたりの平均距離を算出し、グラフにして表示してくれる。

このデータ、いつも同じではない。見るタイミングによって変化する。

現時刻の移動距離が、いつもと比べて長いか短いか。

過去7日間の移動距離がどうだったか。

記録した膨大なデータを、iPhoneが勝手に要約し、その一部をサラッと見せてくれる。

自動的に記録したデータを要約していい感じにみせてほしい

iPhoneが勝手に考え、データをいい感じに加工して要約して見せてくれる、というのがいい。エクセルで管理すればそういうのは自分でできるが、あんまりやりたくはない。iPhoneがやってくれるならぜひおまかせしたい。

iPhoneを持ち歩き、Apple Watch を付けていれば、ヘルスケアのデータは自動的に記録されていく。これまでのヘルスケアアプリはその数字の倉庫に過ぎなかったわけだが、iOS13でいよいよ、機械学習によるユーザーの健康サポートがはじまったのだろう。

iPhoneヘルスケアで医者いらず?

iPhone X以降、アップルはiPhoneの機械学習に力を入れており、SoCに機械学習専用コアを搭載している。iPhone11 Pro の大きな売りのひとつ、大幅に強化された写真の機能は、機械学習が支えている。

写真に比べると、ヘルスケアは地味なアプリだ。iPhoneの新型が出ても、ヘルスケアが注目を浴びることはない。

しかし、近い将来、機械学習の進化で、ヘルスケアはiPhoneの主要な機能となるのではないか。

食事の画像からカロリーや栄養を自動的に記録(そういうアプリはすでにあるが精度が低い)し、運動量や生活習慣のデータと合わせて、iPhoneがダイエットや健康管理のアドバイスをしてくれるようになるはずだ。

医者にかかる機会を、少なくできるかもしれない。

自由と自己責任をはばむ日本の医療業界

いっぽうで、日本の医療業界の特殊性が、IT医療の進化をはばまないか心配だ。

日本ではApple Watch の心電図機能さえ使えない。以下の記事を読むと、日本の医療業界の特殊性が腹立たしい。

自由と自己責任を尊ぶ米と、規制でガチガチの日本。医療業界に限ったことではないが、日本で新しい産業が育たないわけだ。先ほどハンコの廃止が先送りされたが、医療業界の力はハンコ業界の比ではなく、アップルが革新的な健康や医療に関わるサービスをスタートしても、日本でだけダメ、という未来が容易に予測できてつらい。

個人が自らの健康に積極的に関われば、ふくれ上がる医療費の削減に少しは貢献しそうなものだが。

この記事を書いた人

カズナリ

カズナリ

雑記ブログ「カズログ」の中の人。1971年生まれ。180cm80kg。ブロガー/ひとり社長。ツイッターで捕まえた年が半分の嫁が自慢。好きなことは家族/会社経営/作文/筋トレ/写真/ノート術。